ガソリンスタンドの現状と売却を考えたときに知っておくべき問題点と基礎知識

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「経営しているガソリンスタンドが赤字」

あるいは

「ガソリンスタンド事業を廃業したい」

など、ガソリンスタンドの売却をどのように考えていけばいいでしょうか。

一般的な不動産の売却とは違っている点ばかりで、「売却できるのだろうか?」「買い手は見つかるもの?」など、売却そのものに大きな不安を感じて、売却に前向きになれない人も多いかもしれません。

ここでは、ガソリンスタンドの売却で不安に感じる点や基礎知識を説明していきます。

ガソリンスタンドの店舗数は減ってきている

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ひと昔前には、黒字が見込める土地活用の選択肢のひとつだったガソリンスタンド。しかし、さまざまな理由で「儲からない」事業となり、めっきりとその店舗数が減ってきています。

自動車を保有する人が減っている

都市部に住んでいると「車は敢えて所有していない」という人も多いでしょう。そもそも、電車やバスなど、交通網が発達しているので車を持たなくても不便はありません。車を保有することで、「駐車場代」「ガソリン代」「車検にかかる費用」「タイヤ購入費」「任意保険加入費用」など、維持していくうえで出費が大きいのも理由でしょう。

このように、ガソリンの消費者が減っているのもガソリンスタンド減少の要因になっています。

ガソリン価格が年々高くなっている

オイルショックや湾岸戦争などの世界情勢背景が変わるごとに、石油価格は変動します。ここ数年ガソリンは高値で、ガソリンを買い控える人も増えています。そのため、「消費が少ない=ガソリンが売れない」なおかつ「ガソリンが高値=事業としての利益が少ない」という状況に…。

これらの背景が重なり合って、経営不振からガソリンスタンドの店舗数がここ20年ほどでも半分にまでグッと減ってきています。

「セルフ」のガソリンスタンドが注目されている

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かつては、ガソリンスタンドと言えば、スタッフから給油されるのが当たり前でした。しかし、近年急増中なのがセルフタイプのガソリンスタンドです。客側が自分で給油できるスタイルで人件費が下げられ、ガソリンが安く購入できます。1リットル数円程度安くなることは、給油頻度が高い人にとっては助かります。セルフスタンドの進出によって経営不振に陥るケースもあるかと思います。

ただ、セルフスタンドといえども、「幹線道路に面していない」「道路から入りにくい」など、廃業するガソリンスタンドも増えてきています。安値競争が激化している昨今では、条件の悪い店舗は廃業に追い込まれてしまうようです。

40年超えのタンクは交換が義務付けられている

ガソリンの貯蔵タンクが40年を超えたガソリンスタンドは、交換や改修が義務となっています。数百万円以上という大規模な改修工事をしたとしても、今後それだけの黒字が見込めないと意味がありません。「莫大な費用をかけて経営を続けるか?」は一種の賭けのようなもので、将来的なことを考えて事業撤退するケースも増えています。

売却せずにそのままにしておくのはどうか?

ガソリンスタンドを廃業しても、売却しようかどうか迷っているなら、一時的にそのままにしておく方法もあります。

税金や管理面をしっかりと

売らずにそのままにしておくなら「税金や管理費用等の負担」「適切な管理」をしっかり行わなければなりません。当たり前のことですが、土地は持っているだけで税金が課せられます。何もせずにそのままにすれば、税金の負担は続いてしまうでしょう。

また、管理面や防犯面の対策も必要です。事務所部分の建物を解体していなければ、侵入者や犯罪に巻き込まれるリスクも少なくありません。管理を怠れば、隣地や周辺からの苦情にもつながるため、長くそのままにしておくのは避けたほうがよさそうです。

自分で使い道が思いつかなければ、なるべく早めに売却を考えたほうがいいかもしれません。

ガソリンスタンド売却検討前に知っておくべきポイント

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売却のときにおさえておくべきポイントについてお伝えします。

土壌汚染調査について

ガソリンスタンドは、土壌汚染対策法の対象ではないため、土壌汚染調査をすべきかどうか悩むかと思います。ただ、健康に被害を及ぼす可能性が高めの有害物質を使っていた土地ということもあり、自主的に土壌汚染調査をするケースが多いです。

地域の条例によっては、ガソリンスタンド廃業時に土壌汚染調査が必須となっているケースもあるため、自己判断で調査を怠るのは止めた方がいいでしょう。

土壌汚染調査でトラブルを避けられる

そもそも「ガソリンスタンドを扱っていた」という土地は、油のニオイなどで敬遠されがちかもしれません。しかし、土壌汚染調査を行ったうえで、「汚染していない」と分かれば、購入対象にする人も増えます。

規模によって異なりますが、数十万円程度の費用がかかりますが、土壌汚染調査を行って「汚染されていない」と明確にしたうえで売却した方が安心です。

汚染が分かったら土壌浄化をして売却する

調査結果後に汚染されていることが分かっても、専門業者に土壌浄化を依頼すれば、売却することができます。「汚染されたけれど改善した土地である」と明確にアピールできるので、立地が魅力であれば売却の可能性が高まります。

何よりも、「土壌汚染調査をした」「土壌浄化をした」と売主の信用性にも繋がります。

廃業届を出してタンク対策をする

ガソリンスタンドは、地下に貯蔵タンクが埋設されています。廃業するときには、届け出をしたあとに速やかにタンクを撤去するか、砂を入れるなど「利用できなくする」工事をすることになります。一度、タンクを使えない状態にした後には、再びガソリンスタンドとしての利用はできません。

ただ、居抜き物件として店舗部分をそのまま利用したいという人もいます。そもそも、マイカー所有者をターゲットにしているガソリンスタンドの多くは、朝から晩、夜間も自動車が行き交う幹線道路に面しています。

「お客さんが来やすいこと」また、「敷地内に駐車場スペースを確保できること」と立地が良ければ、携帯ショップや中古車販売店、美容院などに利用されるケースも増えてきています。

補助金が出るかチェック

廃業時に必須の地下タンク撤去には、多額の費用がかかります。いくつかの条件をクリアする必要がありますが、石油協会から補助金が出るケースがあるので、対象となるかどうかはチェックしておくべきです。

ただ、申請のタイミングを間違うとせっかく受けられる補助金が受け取れないことも。申請タイミングや申請書類も複雑なので、ガソリンスタンドを売却するときには入念にリサーチしておくことが大事です。

ガソリンスタンド売却に関するまとめ

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ガソリンスタンドを廃業するには、廃業届や土壌汚染調査、地下タンクの除去、補助金の申請など、さまざまな手続きを同時に行わなければなりません。でも、悩んでいくうちに時間がかかるよりも、まずは気がかりに感じている人も多いかもしれません。

特殊な不動産であるからこそ、販売実績が多く、知識に長けている信頼のおける不動産会社を選ぶようにしましょう。

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