マンションは、「買う」のも「売る」のもどちらも大きなイベント。
一生のうちに何度も経験できるわけではなく、ほとんどの人が「初心者」です。
マンション購入は、これからの新たな生活への希望を胸に計画しながら進めていきますが、「売却」に関しては初めてだとさまざまな不安が頭のなかで巡っているかもしれません。
転勤や実家への引越し、相続など、思わぬ形で「売却しなければならなくなった突然の売却ならなおさら心配点も多いことかと思います。
ここでは、初心者が売却前に知っておくと安心なポイントを5つ紹介していきます。
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分からない状態で不動産会社に相談はNG
基本的には、不動産会社に相談すれば、売却までの道のりをエスコートしてくれます。
「初めてだから分からなくて当然」と思いがちですが、事前のリサーチをある程度しておくことをおすすめします。
「すべてお任せ」という状態でマンション売却に臨まない
「何も分からない・売却さえも決めていない・どちらでもいい」という状態で不動産会社に駆け込むのはNGです。
多くの不動産会社は、質問すれば丁寧に応えてくれますし、時間をかけて相談に乗ってくれるでしょう。ただ、会話を進めていくなかで、不動産会社にしてみれば日常的な専門用語を口にすることもあります。
「それはどういう意味?」と聞けば、丁寧に細かく説明を受けることはできますが、不明な部分が出るたびに立ち止まると相談にかなりの時間がかかってしまいます。
マンション売却に関わる専門用語のすべてを理解するのは難しいものですが、簡単な意味だけでもざっくりと知っておくと気持ちにゆとりが生まれるでしょう。
おおよその流れについて知っておく
マンションを売却するときの一般的な流れを、ざっくりでもいいので頭に入れておきましょう。
基本的に、「次はこちらを準備してください」「ここはこうした方がいいですよ」という具合に、不動産会社はその都度アドバイスしてくれます。ある程度の流れを予習しておくと、心の準備ができて安心です。
売る前に不動産の価値をリサーチしておく
売却の相談を不動産会社に持ちかける前に、マンションの価格相場を調べておきましょう。
ネットから不動産価値を調べる
マンションの価値がどのくらいかについては、売ろうとしないかぎり、ふだんはなかなか考えないかもしれません。相場価格をまったく知らない状態で査定をしてもらうと、不動産会社が算出した査定価格に対し「妥当な価格なのか」が判断できないでしょう。
不動産会社によっては、初めに高い価格を伝えて媒介契約を結ぼうとすることもあります。逆に安い査定価格でそのまま売り出され、損をしてしまうことも…。
価格的な面の下調べがない状態で査定依頼を受けると、不動産会社の方に有利な進み方となることも少なくありません。相場価格状況については事前にインターネットや物件広告など、近隣の物件のリサーチを大まかに理解しておくと判断がしやすくなるでしょう。
住宅ローンの残債をチェックしてマンション売却に挑む
返済が済んでいない住宅ローンが残っているなら、額をきちんと把握しておきましょう。
売却したお金で残債を返すことになるので、不動産会社に査定してもらった価格との差を考えておかなければなりません。
例えば、残債が2000万円というケースでは、完済したければ「2000万円以上で売りたい」と考えるのは当然ですよね。そういった額を把握しておけば、査定価格を聞いたときに住宅ローンを完済できそうかどうかが分かります。
査定額が低かった場合には、売れたお金に持ち出し金がかかりますので、どうやって工面するかも考えておかなければならないことです。
計画的に売却を進めるには「余裕」が必要
マンションを売却するときに大切なのは余裕を持って動くことです。
「売却しよう!」と思い立ってすぐに売れるという確証はありません。
不動産会社に依頼することから始まり、購入希望者の内覧、売買契約の書類の準備など、ひとつひとつに時間はかかります。買主との縁があればトントン拍子に話が進むかもしれませんが、なかなか売れないこともあります。余裕を持って臨みましょう。
また、売却の背景には、
・引越しによる売却
・相続による売却
・離婚による売却
などのパターンがありますが、それぞれ売却の計画の立て方も変わってきます。スケジュールもそれに合わせて考えていきましょう。
いつまでに売却したいかを明確に
「○月までは売りたい」「新年度までには新しい住居に引越したい」など、売りたい時期を明確にすることが大事です。
新しい住宅を購入する買い替え、実家や賃貸などに引越すパターンの売却では、新しい家を買ったり、引越したりといった作業も同時に進めていかなければなりません。
時期的なところを明確にし、余裕を持ったスケジュールで売却を進めていきましょう。
新しい住宅の購入を先に進めていくか、今のマンションを売却してから新住居を買うかについても計画をしっかり立てることが重要です。
また、相続などにより受け継いだマンションを売却するときには、「売れればいつでもいい」と急がないケースがあるかもしれません。ただ、そういった気持ちで売却を進めていくと、せっかく購入希望者が出ても、早急性を感じず「もっと高く売れるかも」と値下げ交渉にも応じる気持ちが薄れてタイミングを逃してしまうことも。
「固定資産税を支払っていること」「空室になっても掃除や通気をしなければならない」など、金銭的な面や管理の手間を考えると、悠長に構えすぎると買い手を逃すことにも繋がります。
結果的に長く売れずに、「いつまでも売れない物件」「何か原因があるのでは?」と敬遠される可能性もあります。「この時期までに」と目標を設定し、段階的に値下げするなどの計画を練っておきましょう。
媒介契約について知る
不動産会社に相談するときの売却パターンや媒介契約の種類を事前に知っておきましょう。
買い主を自分で探すことは難しいので、ほとんどの人は不動産会社に依頼することになりますが、大切な住まいを売るのですから失敗したくないものですよね。売却依頼の方法はいくつかあるので、どういったものがあるのかをおさえておくことが大事です。
売却は「仲介」と「買取」の2パターンがある
マンション売却のパターンとして、購入者を探してもらう「仲介」、直接不動産会社に買い取ってもらう「買取」があります。
仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に入って動いてくれる売却スタイルです。
宣伝広告から、物件案内、売買契約締結、引渡しまでと、売れるまで長期的に不動産会社とお付き合いすることになるでしょう。
一方、買取とは、不動産会社が買主になるケース。提示された査定価格で売る決断ができれば、売買契約後にすぐに現金化できます。ただし、価格的には相場よりも安くなってしまうでしょう。
買取は「買ってくれる人を探す」という広告活動の部分がカットされます。すぐに売却できる代わりに、価格面で不満が残ることを把握しておかなければならないでしょう。
売却に時間をかけてもいい人は仲介、すぐに売りたい人は買取が向いているかもしれません。
仲介の媒介契約の3パターン
先ほどお伝えしたように、「急いで売りたい」など特別な事情がない限り、おそらく多くの人は「仲介」というスタイルで一般の人に売却することになるでしょう。
不動産会社に買い手を見つけてもらう契約のことを「媒介契約」と言いますが、その形態は3パターンあります。
何社もの不動産会社に並行依頼できる「一般媒介」
一度に複数の不動産会社に「買主候補を見つけてください」とお願いできるのが一般媒介契約です。
自分で買主を見つけてもOKです。何社にも依頼できるため、広告の窓口を広げられるというプラスの考えができるでしょう。
ただ、不動産会社によっては広告活動の手を抜くことがあるのがデメリット。
不動産会社は、買主と売主の売買が成立すればもらえる仲介手数料を目当てに広告活動をします。何社もの会社に同時に依頼している売主に対しては、自分の会社が見つけた買主候補を選んでもらえない可能性を考えてしまうでしょう。
「せっかく一生懸命買い手を見つけても、売買契約に結び付かなければ手数料が入らない…」という気持ちを持ち、広告活動に熱を込めない不動産会社もなかにはいるかもしれません。
不動産会社一社だけしか依頼できない「専任媒介・専属専任媒介」
専任媒介や専属専任媒介の場合、一社だけとしか媒介契約を結ぶことはできません。
不動産会社側からすれば、ライバル会社がいない状態。買主を見つけて売買契約までこぎつけられれば、手数料が入る可能性がグッと高まるという安心感から、広告活動をしっかり行ってくれる可能性が高いでしょう。
しかも、これらのスタイルでは、売主に活動内容を定期的にお知らせしなければならないとされています。「今の時点で買主候補がどのくらいいるよ」「電話で問い合わせが多いですよ」など、広告に対する反響も知ることができ、売主的には安心感がある方法と言えるかもしれませんね。
初めてのマンション売却では「内覧」を知ることが大事
マンション売却に欠かせない「内覧」に対する心構えを頭に入れておきましょう。
一度も物件を見ないでマイホームを購入する人はまずいませんよね。そのため、ホームページやチラシであなたの物件に興味を持った人は、「まずは見学に行ってみよう」と考えます。
マイホーム探しをしている人の多くは、いろいろな物件を比較検討しています。
「内覧する」ということは、立地や間取り、価格的にも自分の条件に近い物件である可能性が高いです。
内覧する時点で購入をかなり前向きに考えているでしょう。
内覧は「購入まであと一歩」状態とも言えるシーン。売主にとっては、マンションが売れるかどうかの大きな分かれ道の日にもなります。
物件にもよりますが、内覧者が次から次にやってくるわけではなく、縁がなければ誰も来ないまま数週間や数か月ということもあるかもしれません。そのため、内覧したいという人が現れたら、気持ちを込めて対応することが大事です。
お客様の気持ちになって準備をしましょう。
まだ入居中の物件を売却する場合、どうしても生活感は出てしまいます。掃除や整理整頓で清潔感をアピールしましょう。
また、「売れてほしい」という思いのあまり、必要以上に話しかけそうになるかもしれません。しかし、不動産会社の担当者以上に話し過ぎてしまうと、敬遠されてしまうことにもなりかねません。話しかけられたら笑顔で答える…というように、買主の内覧をじゃましない気持ちでいるといいですね。
買主側にしてみれば、大きなお金を出して購入する一大イベント。「気持ち良くマイホームを購入したい」と思うのは当然ですよね。
「売主がぶっきらぼうだから買いたい気持ちがなくなった」「部屋が乱雑で住みたい気分にならなかった」など、ちょっとした心境でテンションはアップダウンするものです。
物件さえよければ売れるだろう…というわけではなく、内覧に来た人をお出迎えするときの心遣いも購入の決め手となることもあります。
笑顔で気持ちの良い対応で、当日を迎えましょう。
まとめ
マンション売却が初めてだと、不動産会社に頼り切ってしまうかもしれません。もちろん、信頼のできる不動産会社に売却のパートナーになってもらうことは大事ですが、自分でもいろいろと調べておくことをおすすめします。
「売る」と言葉にしてみると単純そうに思えても、実際にはさまざまな注意点があります。そんなときに、大まかにでもいいのでポイントをあらかじめ知っておくと安心です。
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